インターステラー(Interstellar:2014年:米)
こんにちは。Otenkingです!
本日ご紹介する秀作は、「インターステラー」です。
interstellar とは「星と星の間」という意味。
恒星間航行を描くSF作品は多々ありますが、本作品は人類が初めて恒星間航行に挑み、荒廃する地球環境の中で、滅亡に瀕する人類を別の銀河系にある生存可能な自然環境のもとに移住させようとする計画を描いたものです。
この作品のポイントは「相対性理論」に基づいた科学検証の裏付けのもと、現在考えられる最も現実的な考察により、ワームホールやブラックホールを映像として展開している点といえるでしょう。
何よりも序盤、観るものに「これは、SFか?」と思わせる主人公の娘の部屋で起こる超常現象が、この物語の要となるところにオカルトと科学が紙一重であることを暗示していてとても興味深いです。
ワープって何だ?ブラックホールっていまいちよく分からない。科学的に解明できない超常現象の正体は何なのか?などいろいろな側面から関心を持って観るとよいかもしれません。
主人公はマシュー・マコノヒー。
第86回アカデミー賞主演男優賞を受賞する演技派の俳優。キャスティング理由は「普通の男」を演じさせるためだったとか。
ヒロインには、アン・ハサウェイ、
脇をマイケル・ケインなどで固め
端役ながら、マット・デイモンも出演(ちなみにマットは、氷の星で一人ぽっちな優秀な物理学者役。事情は作品を見てください)。
音響にも非常に凝っていて、よくある宇宙船とステーションのドッキングシーンなど、宇宙空間では音がせず、船内では音が聞こえるなどの、静と動をうまく組み合わせており、リアリティが増しています。こんなちょっとした演出がいいですね。
さて、先にも触れましたが、この物語は「相対性理論」における重力の謎を人類がついに解き明かすというもの。
その鍵となるのが、劇中「ガルガンチュア」と呼ばれるブラックホールです。
その特異点を観測することで、重力の謎を解き明かそうというもので、今の宇宙科学の先端の話というのが楽しいです。
ブラックホールというが、実際のところその正体は概念的なものであり、何も分かっていないらしいそうで、理系特に物理に詳しい方ならもっと面白いのかもしれません。
先ほどオカルトと宇宙の未知なる部分について触れましたが、私たちは宇宙、この世界のすべてを知り尽くしている訳ではありません。むしろ、知っているのは、この世のほんの一部に過ぎないということを、この映画をみて改めて認識すべきかもしませんね。
アインシュタインや相対性理論という言葉は知っていても、実際どんなものかは、関心のないものにとっては、それすらも未知なものです。
では、それらの知識がないとこの映画は楽しめないかというと、知識があるとより楽しめるというものと考えてほしいです。
何度も見たい作品の一つです。
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