Wear House 1001XX(規制前のアーキュエイトステッチ風タイプ)

3月 23, 2019

こんにちは!Otenkingです!

今日ご紹介するのは、Wear House 1001XX です。

XXデニムの再現を目指したジーンズで。XXデニムについて調べるうちにどうしても実物を確かめたくなり入手した一本です。ウンチク満載でとても面白いジーンズですね。

90年代後半のヴィンテージブームから今日まで当時のXXモデル再現に注力しているブランドの一つがWear Houseだ。

再現に向けた同社のこだわりは下記リンクに詳しいので、参考にされたい。

Wear House のこだわり

いわゆるLevi’s501XXの「レプリカ」と呼ばれているヴィンテージジーンズの復刻を目指したブランドで、すでに愛好家の中では定番となっており、その評価は非常に高い。

さて、先般Levi’sのXXデニムについて調べたことをアップしたが、ご本家がファッションアパレルの巨人として歩んで行く以上、ヴィンテージ路線はLVCブランドで展開していく中、古き良きジーンズの復活の一翼を担う他のブランドの力の入れ具合は、本家を凌ぐほどである。

そこにご本家の「アーキュエイトステッチ」「赤タブ」の規制が入り、他社のXX復活路線はこれらの意匠を放棄して進められざるを得なくなってしまった。

さて、この1001XXは規制前のアーキュエイトステッチ風の意匠が施されたモデルである。悪く言えば「ぱちもの」、よく言えば「詳細まで再現」。これは後者だと思うのだが、「ブランド」というのは、我々の知らない大きな壁があるのでその議論はいずれ。

バックポケットのステッチはご覧の通り。余計な糸を除くとこんな風になるらしい。

レーヨン赤タブもしっかり取り付けられている。

縮む革パッチは55モデルのギャラ入り紙パッチより以前のもの。

センターベルトループはオフセットなし。アーキュエイトステッチ風のV字は深め。

コインポケットは小さめで、ベルトループは太めで平らだ。股上は深からず、浅からず。

抜き打ちリベットはいい具合に古びている。

TOPボタンが鉄製なのもWear Houseならではのディテイル。こんなところまで復活させていたとは驚いた。

コインポケットに赤ミミがあるとフリークは嬉しいようだ。

ラインはやや太めのパイプドステム。 色の落ち具合やアタリのつき方もご覧の通り。

今回最も知りたかったのが、生地の触感。正直いろいろなレポートで、生地の画像イメージは知ることができるが、これだけは実物をじっくりと触らなければ気が済まなかった。

比較対象は、本家Levi’sの復刻モデル55年モデルの501(1997年:米国製)。色落ち度合が違う(使用年数が違う)ので、同条とは言えないが、全体の重さ感はほぼ変わらない印象。

肌触りは明らかに1001XXがザラつき感が強く、織目も粗い。これが色落ちの違いになるのだと実感。指で挟んだ感触は1001XXの方が若干厚みがあろうかという感じで、イメージとは違い分厚いということはない。14oz±幾つかの微妙な差というところか。これは二つじっくり比べないとなかなか分からない感触で、Levi’sの方はやはり表面が滑らかだ。

並べるとシルエットは1001XXの方がヒップ回りが小さく、バックヨーク部分も短いようだ。捩れ具合は55501の方が強い。

1001XXの裾部分。激しいウネリが分かる。ミミの幅が狭いのも特徴で、総じてLevi’sの復刻版と比較される部分。本家の方はこの幅がオリジナルより広くなっている点が減点対象らしい。ミミのアタリが広くつくか狭くつくかで好みが分かれるところだろうが、オリジナルの再現となると狭い方が再現性が高いということらしい。

Wear Houseの人気の高さが理解できた一品。ファンが入れ込むのも分かる。しかし、このジーンズUSEDでのゲットだけに酸化デニムかどうか知ることができないのことと、もはや例の規制によってアーキュエイトステッチ風を新品で入手できないことが少々残念だ。

実際に穿いてみたときの感じは・・・。



股上も深めで着用感good。

シルエットが近いLevi’s501 55年モデル(右)と比較してみよう。

股上が若干浅いか?

後ろ股上もバックヨーク部分が若干浅い。

ほとんど違いがないシルエットといえる。
以前XXデニム調査のとき、酸化デニムを水洗いしたとき水が黄色くなったとのレポートを見つけたので、そこで検証可能だとも思えるので、後日機会をみてレポートできればと思う。